インターンシップの傾向と対策

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インターン
企業の新卒採用スケジュールは、倫理憲章と呼ばれる紳士協定で、採用情報解禁日と選考開始日が定められています。改めてこれらを振り替えると、2016卒採用から採用情報解禁日がそれまでの12月1日から3月1日、選考開始も4月1日から8月1日とそれぞれ後ろ倒しとなり、学業負担への配慮が成されました。その後は、2017卒採用から現行スタイルとなり、採用情報解禁は変わらず3月1日、選考開始が6月1日に前倒しとなりました。ちなみに、内定通知は長年変わらず10月1日です。

近年、インターンシップを積極的に実施、もしくは、新たに導入検討する企業が増えている背景には、これら倫理憲章のリニューアルにより、新卒採用が「短期決戦」となり、その対策として、企業、学生共にいち早く情報を得て採用アドバンテージ、就活アドバンテージを得ようしていることが挙げられます。

1.日本のインターンシップ

欧米にはそもそも新卒採用という概念がなく、インターンシップを経てその後正社員に登用されるのが一般的で、その歴史は20世紀初頭にさかのぼります。日本での導入は1990年以降とまだ歴史が浅く、更には実施期間も短く、近年は「1Dayインターンシップ」呼ばれる一日のみの開催、更には「半日インターンシップ」も誕生しています。

そもそも欧米と日本ではインターンシップそのものの意味合いが異なり、欧米の「職業体験」に対し、日本のそれは、3月の採用解禁前のフライング行為による「他社優位性の確保」です。中身の無い「半日インターンシップ」がまかり通るのはこのためで、体験よりも情報収集が日本のインターンシップと言えるでしょう。

尚、採用の早期化、長期化に繋がることがないようにと本来インターンシップは採用・就職活動として利用してはならないとされていることも付け加えておきます。

2.数字でみるインターンシップ

そんな昨今の日本のインターンシップを数値化した興味深い資料をご紹介します。
(参考:リクルート調べ)

1,リクナビインターンシップサイトの掲載企業・・・10,000社超
2,インターンシップ参加学生への採用情報提供・・・70%の企業が実施
3,インターンシップ実施企業の採用への手応え・・・70%の企業が手応え有り
4,参加学生のインターンシップ参加企業への就職意識・・・参加前55%、参加後40%
5,インターンシップを母集団形成に用いる企業・・・70%

このように、この数年でインターンシップは決して珍しいものでは無くなり、むしろ一般化しています。インターンシップの参加を単位の一部として認める私大も増えており、今後、倫理憲章に大きな変更がない限り、益々実施企業、参加学生は増加することでしょう。

年々増加

3.インターンシップを成功させる

実は、前述した数字資料の4が大変興味深い数字で、インターンシップ参加前は55%の学生がその企業への就職を希望しているのに対し、参加後は40%に減少しています。これは、インターンシップの中身が学生にとって期待外れなものだったりと、何らかのマイナスのバイアスが働いたと言わざるを得ません。

よって、インターンシップのコンテンツ設計にも注意が必要で、座学や本採用の会社説明会のような説明一辺倒のものでは、学生の満足、評価を得ることは難しいでしょう。実際の業務体験や先輩との交流が望まれるのは言うまでもありません。

尚、自社のインターンシップに学生誘導する方法は下記のようなものがあります。

1,就職サイトのプレサイトとなる「インターンシップサイト」に掲載する
2,上記が主催する「インターンシップイベント」に出展する
3,各大学の就職課、キャリアセンターに自社のインターンシップ情報を配布する
4,自社のホームページに情報掲載する

人気企業になると、インターンシップ用の説明会があり書類選考で人選されるなど参加にも制限がある反面、逆に不人気企業は全く学生応募が無かったりと本採用同様、人気、不人気が顕著であることも忘れないようにしましょう。尚、1、2の掲載費、出展費は30~80万円と高価な上、少なからず人的労力も発生しますので、実施前にしっかり検討するようにしましょう。

インターンシップを採用に利用してはならないと前述しましたが、これはあくまでも建前で実際は70%の企業が採用活動の一環として、インターンシップを実施しています。その為、インターンシップ実施から本採用までの期間が短く、管理が容易となる1月、2月の実施企業が増えています。また、インターンシップ参加者には、本採用の会社説明会の参加が不要であったり、一次選考が免除されるなど、特別ルールが設けられることも多いようです。

まとめ

・倫理憲章のリニューアルにより、インターンシップ実施企業が増えている。

・インターンシップと言っても欧米と日本では意味合い、実施目的が異なる

・インターンシップと言えども、人気、不人気企業は存在し、実施には慎重に検討する必要ある。

・採用に直結し易い1月、2月の実施企業が増えている。参加学生にはアドバンテージを与えることが多い。

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