企業にとっての中途採用と新卒採用の違い

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採用する企業にとって、中途採用と新卒採用とでは何が違うのでしょうか。

新卒採用を始めて間もない場合や、今後新たに新卒採用を検討する企業担当者の方は、新卒採用の目的や意義をまず理解しましょう。

 

1.中途採用は「即戦力」、新卒採用は「企業の文化を継承する将来的な戦力」

 

中途採用において企業は、現時点で足りない人員を補うことが目的です。

主に、欠員の補充や急な事業拡大に伴う増員、新たな知識や技術の導入といった「即戦力」を求めます。

それに対して、新卒採用者は職歴がありません。

ほとんどスキルがない新卒を採用することに、企業は何のメリットがあるのでしょうか。いくつかポイントを整理してみましょう。

 

・自社の文化や風土になじみやすい真っ白で素直な状態のため、組織を牽引する人材や経営幹部となる人材を養成しやすい傾向にある。

・まとめた人員の確保が可能である。

・入社の時期が決まっていて、研修もまとめておこなえるため、経営計画が立てやすい。

・一定数以上の採用をおこなうと、1人あたりの採用コストを抑えることが可能である。

 

ほかにも、

・年代別の組織構成を維持し、事業の成長を止めないため

・安定的な若い労働力の確保のため

・若い価値観を定期的に注入し、事業成長のきっかけとするため

などの意見をもつ企業もあります。

 

これらを踏まえて、それぞれの求める人材をまとめると、

中途採用=スキルや経験を注入し、短期的または即戦力として貢献できる人材

新卒採用=無限大のポテンシャルに期待し、将来的に会社の核として貢献できる人材

と、言えるでしょう。

 

とはいえ、中小企業に余裕はありませんので、いくら将来的な貢献をみるといってもできるだけ短い期間で利益を生みそうな学生を優先的に採用することは間違いありません。

 

2.採用手法やコストの違い

 

採用コストは業種・職種・会社の規模などによって傾向はありつつも、企業によって異なります。

まずは、採用手法について、新卒採用と中途採用には下記のような違いがあることを理解しましょう。

 

新卒採用の手法


①母集団の形成(就職サイト掲載、企業合同説明会参加など)

②会社説明会

③選考

④内定出し

⑤内定者フォロー

⑥入社

⑦研修

 

中途採用の手法


①募集(求人広告掲載、ハローワーク、人材斡旋など)

②選考

③入社

④配属

 

ここでは、採用に必要な制作物やインターンシップ等の詳細な手法は省いていますが、大まかに手法だけ見ると新卒採用の方がコストが高そうに見えます。
ただ実際は、一度に大量採用が可能なこと、一定期間中にまとめて採用活動をおこなえる特性上、新卒採用のほうが1人あたりの採用コスト自体は抑えられる傾向にあります。

新卒採用の意義や目的、1人あたりの目標採用コストなどを明確に設定し、計画的に採用活動をおこない、何を実施し、何を省くかを決定するなど、自社の採用の勝ちパターンを見出していくことが必要と言えるでしょう。その為、新卒採用初年度は、信頼のおける採用アドバイザー(採用コンサルタント)と契約して、採用計画を立てるとスムーズです。

 

3.育てる意識や環境がないと新卒採用は失敗する?


上述(1.中途採用は「即戦力」、新卒採用は「企業の文化を継承する将来的な戦力」)したように、新卒採用の対象者は、将来的にリーダーとなってもらいたい人材です。

しかし、いくら素直なまっさらな良い人材を採用しても、ほったらかしでは戦力になりません。新卒採用を考えるときは、同時に教育制度を整備、構築する必要があります。

ただ単に、「給与の低い若い人材を増やそう」とか「○○の下につけて任せてればいいか」では、せっかくかけた時間とコストが無駄になってしまいます。また、そういった新人教育に意識の低い企業の新卒採用活動は、要所でその意識の低さが露呈し、敏感な学生には見抜かれてしまいます。

明確な研修制度やキャリアアップの仕組みを構築・提示することは、新卒採用活動の成功のためにも、企業の成長のためにもとても重要なことと言えます。

 

4.新卒採用のポイントは「育てやすさ」


中途採用と比べ、採用後の研修や教育制度を明確に構築・提示する必要がある新卒採用。

これまで明確な制度を構築していなかった企業にとっては、とても大変な作業であることは言うまでもありません。

ただし、「新卒採用を始めて良かった!」という企業は、一様に、新卒採用者の素直な仕事に対する姿勢を評価しています。中途採用者は良い悪いは別にして、どうしても以前勤めていた会社の文化ややり方を持ち込む傾向にあります。

それに比べてすべてが初めての新卒採用者は、上司に言われたことに素直に取り組みますので、自社の社風に合わせた育成がおこなえます。

また、同期入社の意識は強いもので、その横のつながりを持つ新卒は社内の連携において非常に重要な役割をもつ可能性があり、「競争」しながら「共創」し合うのが新卒です。中途採用と比べて離職率が低い傾向も、こういった素直さや横のつながりが要因があると考えられます。

 

 

5.新卒採用を考えることは、会社の5年後、10年後を考えること

ひとくくりに新卒採用といっても、企業によってそれぞれ違う方法論や目的がありますが、新卒採用を実施・検討している企業は、中長期的に経営を見据えることができる企業と言えます。「来年どうなっているかわからない」と言っている企業は、なかなか新卒採用活動に踏み切れません。

まとめた大量採用も可能な新卒採用をおこなうことで、「再来年の4月に10名入社して、そのうち5名が5年後この新規事業のメンバーになって~」といった経営計画をより現実的にとらえることができます。

企業の成長戦略にそった新卒採用と育成活動を計画・実行することは、今後どうなるか不透明な中途採用に注力するよりもリスクが少なく現実的とも考えられます。

そんな、5年後・10年後の事業計画とリンクする新卒採用。

企業規模や業種問わず、効果的に優秀な人材を採用し続けている企業の共通点のひとつとして、経営陣も率先して取り組み、社内全体で新卒採用の重要性を認識している点があげられているのは必然と言えるでしょう。

 

まとめ


・新卒で採用する学生は、将来の会社を背負う金の卵である

・新卒採用にかかる労力は大きいが、獲得人数次第で費用対効果が高い

・新卒採用を始めると同時に受け入れ態勢も構築しておく必要がある

・企業の成長戦略にそった新卒採用・育成活動を計画することは、会社の未来を構築することと同じである

 

 

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